自律訓練法の実際の具体的な訓練方法や実施の際のコツ、習得法、注意点、自律訓練法の効果、自己催眠法、自己分析などの解説、詳細、細かいノウハウ。自律訓練法は脳幹の機能を回復させ、また、速読、映像記憶を身に付けやすくします。
・自律訓練法の効果、準備、標準練習、コツ
・自律訓練法上級練習 - 黙想練習(自律性黙想法)
・自律訓練法上級練習 - 特殊練習(自律性修正法(特定器官公式、意思訓練公式))
・自律訓練法上級練習 - 自律性中和法(自律性除反応、自律性言語化)、空間感覚練習、睡眠導入公式、身体感覚への気づきの練習
・自律訓練法掲示板スレのまとめ
脳幹部は自律神経や感情の中枢であり、ホルモンの働き、自然治癒力もコントロールしています。
脳幹部が正常に機能していれば、自律神経、感情が安定し、ストレスが心身に与える影響を低減できます。
過剰なストレスは脳幹部に刺激を与え続け、脳幹部にゆがみを生じさせます。
自律訓練法はストレスによる脳幹部への刺激を一時的に取り除き、脳幹部の機能を回復させます。
自律訓練法を身に付けることにより、記憶力が飛躍的に向上し、映像記憶、速読が身に付きやすくなります。
詳しくは以下のページを参照して下さい。
就寝前に訓練を行うことで、意識水準が下がり、リラックスし、眠りやすくなります。
・疲労の回復
・イライラの緩和、精神の安定、過敏状態の沈静化
・自己統制力の強化、衝動的行動の抑制
・勉強、仕事の能率、集中力の向上
・精神的、身体的苦痛の緩和
・内省力、自己向上性の向上
・プレッシャー、緊張の緩和
・あがり症の緩和
・抑鬱、不安の軽減
・まず、朝、1回3〜4分の練習を1回、時間があれば続けて2〜3回行う。昼か夜にも同様に行う。昼と夜の2回でもよい。なるべく時間を分散させること。
・練習時間はあまりこだわらない。自分の感覚でだいたい3〜4分経ったと思ったら終了してよい。その時実際にかかった時間が2分あるいは10分だったとしてもかまわない。
・続けて行う場合、合間に姿勢のチェックを行う。力が入っているところがあった場合、上下に動かしたり、回転させたりして、緊張を解いてから、姿勢づくりをする。
・合計で1日10分以上行う。
・風邪や二日酔いなど、体調が悪い時には、練習を休む。
・トイレは先に済ませておく。
・空腹時の練習は避ける。
・気にかかる用事などは先に済ませておく。
・訓練前に、柔軟体操、ストレッチなどをしておくと、効果が出やすい。
・眼鏡、ネックレス、指輪、時計、ベルト等身に付けているものは外しておく。
・体を締め付けるような服装はしない。
・髪を束ねている場合はほどいておく。
・広すぎず、狭すぎない部屋で行う。
圧迫感を感じるような狭い部屋、不安感、緊張感を感じるような広い部屋は避ける。
・部屋の中の明るさは暗めにする。まったくの暗闇より、蛍光灯の豆電球ほどの明るさのほうがよい。
・静かな部屋で行う。まったくの静寂よりは、多少の雑音があるほうがよい。
・上達してくれば、多少環境が悪くても問題ないが、初めのうちはなるべく環境を整える。
・仰臥姿勢(仰向けに寝た姿勢)と単純イス姿勢(椅子に腰掛けた姿勢)、安楽イス姿勢(安楽椅子に腰掛けた姿勢)とがあるが、一般に、仰臥姿勢が一番やりやすい。
・口元を開きぎみにして、歯と歯の間をゆるめる。
・目の力を抜く、まず、目に強く力を入れ、それからゆるめる。あるいは、目を閉じたまま、眼球を上下に動かす。訓練中は目を閉じておく。
・ふとん、ベッドの上で、仰向けに寝る。
・肘、膝、手首の関節が自然に曲がるように、毛布、タオルなどを各部の下に差し入れて姿勢を調節する。膝の下に2つ折りにした座布団、肘や手首の下に折りたたんだバスタオルなどを置く。
・枕は深く、首にかかるようにする。肩まではかけない。
・両足を肩幅程度に開き、足先を扇形に開く。
・背もたれのない椅子を使うか、背もたれのある場合は寄りかからない。
・両手は膝の上に置く。
・両足は肩幅程度に開く。
・膝から先は真下よりも少し前に出す。
・つま先、かかとをゆったりと床につける。
・両腕は肘掛の上におく。小さい人は、大腿部の上においてもよい。
・つま先、かかと、ともに床につける。足置きを使用してもよい。
練習は「積み上げ方式」で行いましょう。まず基礎段階をマスターしたら、次からは、訓練の度に、基礎段階を行ってから、第一段階の練習に入るようにします。同様に、第一段階をマスターした後は、基礎段階、第一段階と進んでから、第二段階の練習へと続けます。
・背筋を伸ばし、真正面を向いた状態で何度か深呼吸する。息を吐きながら、肩の力を抜く。首が前かがみになりすぎたり、肩が落ちて背骨が曲がりすぎないようにする。肩が真下にさがるようにする。このとき、体のどこかに違和感を感じたら、適当にその部分をゆすってみたり、動かしてみる。
・「気持ちが落ち着いている」または「気持ちが落ち着いている、気持ちがとても落ち着いている」と、言語公式を頭の中で繰り返す。気持ちの落ち着きというのは、主観的な自分の内面に過ぎないので、自分で落ち着いていると思いさえすればよい。まだ落ち着いていないなどと否定的に考えない。落ち着けようとするのではなく、自然に落ち着くのを待つようにする。
・まず、両腕両脚同時ではなく、利き腕だけの練習から始める。以降、右腕が利き腕の場合。
・まず、右手の指先に注意を向ける。指が膝などに触れている感覚や、曲がっている感覚などのような、注意を向ければ自然にわかる感覚を手がかりにすると、注意を向けるという感覚をつかみやすい。
・注意を上に向けていく。手首、肘、肩などに意識を向けていき、指先から腕の付け根まで、腕全体に注意を向ける。
・腕全体に注意を向けつつ、頭の中で、「右腕が重たい」、「気持ちが落ち着いている、右腕が重たい、右腕が重たい」と何度も自然に繰り返す。重たくしようとするのではなく、右腕の感覚を興味深く眺めるような感じで「重たい」を繰り返す。
・ある程度重たい感じがわかるようになったら、左腕にも注意を向け、「右腕が重くて、左腕も重たい」、と進める。
・同様に、両腕、右脚、左脚、両脚、と進め、最終的には、「気持ちがとても落ち着いている。両腕両脚が重たい」と進めていく。
・ときには、言語公式に、「筋肉がだらんとして重たい」、「筋肉がゆるんで、くつろいで重たい」といった言葉を付け加えてもよい。
・重感練習をすると、筋肉がゆるむことにより血流が良くなり、自然に手足が温かくなってくるので、この温かさを温感練習につなげる。
・「右腕が温かい」、「気持ちが落ち着いている。右腕が重くて温かい」と繰り返す。
・右腕が温かくなったら、左腕、両腕、両脚と同様に続ける。最終的には、「気持ちがとても落ち着いている。両腕が重くて温かい。そして両脚も重くて温かい」となります。
・風呂や日向ぼっこの体験をイメージすると、温かさを感じやすくなります。
・夏場は温感練習をとばしたほうがいいかも知れません。温かさをちょっと確認する程度でかまいません。
・注意を左胸に向ける。心臓だけではなく、左胸全体に向ける。
・「心臓が自然に静かに規則正しく脈打っている」という言葉を繰り返す。
・「気持ちがとても落ち着いている、両腕両脚が重くて温かい、そして、心臓が自然に静かに規則正しく脈打っている」というふうに、前の感覚を残しながら、心臓調整練習をやっていく。
・ひとつひとつの拍動を感じ取れなくてもよい。
・練習に入る前に胸に手を置き、心臓の動きを確認すると、感じ取りやすい。
・心臓に障害がある人は、危険性があるので、心臓調整練習はとばし、温感練習から呼吸調整練習へと進むこと。
・体のある部分ではなく、呼吸活動そのもの、呼吸活動全体に注意を向ける。例えば、鼻から息が出入りしている感覚、腹部、胸部がふくらんだりひっこんだりしている感覚のような、呼吸活動に伴うからだの感覚に注意を向けながら、言語公式「自然に楽に息をしている」、「気持ちがとても落ち着いている、両腕両脚が重くて温かい、心臓が自然に静かに規則正しく脈打っている、そして、自然に楽に息をしている、楽に息をしている」を繰り返す。
・心臓調整練習をとばした人は、呼吸調整練習を特に念入りにやること。
・練習を続けていると、自然に腹式呼吸に変わります。
・練習を始める前に、右手の手のひらを、へその少し上あたりに乗せ、手のひらの温かさが、お腹に伝わっていく感じをつかむ。
・練習中に手を乗せているほうがやりやすいという人は、そのようにやってもよい。
・太陽神経叢という自律神経のかたまりがある、へその少し上、腹と背中のちょうど中間あたりに、こぶし大の領域を想定する。
・その領域に注意を向けながら、言語公式「お腹が温かい」、「気持ちがとても落ち着いている、両腕両脚が重くて温かい、心臓が自然に静かに規則正しく脈打っている、自然に楽に息をしている、そして、お腹が温かい、お腹が温かい」を繰り返す。
・糖尿病の人は、事前に医師に相談すること。
・注意を向ける範囲を広く、前頭部全体に向ける。
・あごの力が抜けたことを確認しながら行う。
・言語公式「額が気持ちよく涼しい」、「気持ちがとても落ち着いている、両腕両脚が重くて温かい、心臓が自然に静かに規則正しく脈打っている、自然に楽に息をしている、お腹が温かい、そして、額が気持ちよく涼しい、額が涼しい」を繰り返す。このとき、涼しい風がそっと額の表面を吹きすぎていくようなイメージを描くとよい。
・これまでの練習と違い、はっきりと生理的変化が出るわけではない。温度が低下しても、せいぜい0.2〜0.3度程度。
・自己催眠から醒め、日常の意識水準に戻るため、訓練の最後に消去運動を必ず行うこと。行わないと、普段の生活状態に支障をきたすことがあります。
・就寝前に訓練を行った場合は、消去運動をせずに、そのまま眠ってしまってもよい。
・まず、両手で握りこぶしをつくり、開いたり閉じたりを4〜5回ゆっくり繰り返す。
・両手を握ったまま、腕を4〜5回、前後に強く曲げ伸ばしする。
・背伸びをしながら2〜3回深呼吸する。
・最後に目を開ける。
自律訓練法を行う前に丹田呼吸法、漸進的筋弛緩法を行うと、より重感、温感が現れやすくなります。
重くしよう、温かくしよう、と考えるのではなく、重い、温かいという感覚が自然に現れるのを待つようにすること。
・言語公式の内容に即したなんらかのイメージを思い描くことで、自律訓練法の習得がしやすくなります。
・日常的で、何度も体験したような場面をイメージしたほうが効果的です。
・例えば、風呂に入っている時のイメージや、日向ぼっこしている時、布団に入る時のイメージなどがリラックスに導きやすく、また、条件反射的に手足の温感を感じやすいでしょう。
・各人自分にとってリラックスしやすい、または温かさを感じやすいイメージをしましょう。
・イメージができなければできないでかまいません。無理にイメージしようとはしないようにしましょう。
・雑念がおこるのは当たり前のことです。気にしないようにしましょう。
・雑念は雑念としてそのまま受け入れて練習を続けましょう。
・どうしても雑念が気になって練習ができない場合、いったん消去運動を行い、すぐに続けて練習を行うとよいでしょう。
・BGMにより、音で音を消すといった遮蔽効果が期待できます。
・3〜4分程度の長さの曲を使うことにより、練習時間の目安になります。
・バッハ、ヘンデル等のバロック音楽や、自然音、環境音、環境音楽、ヒーリングミュージックなど、リラックスできるものがよいでしょう。
・練習中の体のこりや痛みは一時的なものの場合が多く、訓練を1週間も続ければ感じなくなります。気にしないで訓練を続けましょう。
・ただ、どうしても練習の妨げになる場合は、いったん消去運動をして、初めからやり直しましょう。
・温感練習までの3つの練習は非常に重要であり、これらをマスターすれば、自律訓練法の7割はマスターしたといっても良いでしょう。
・大抵の人は、2〜3ヶ月で身に付けられます。
・ここまでマスターできれば、次の段階からの練習はスムーズに進んでいくはずです。
・また、ここまで身に付ければ、特殊練習を行うこともできます。
自律訓練をしながらシンクロエナジャイザー(ライト&サウンドマシン)を使って脳波をシータ波に誘導することにより、変性意識に入りやすくなります。
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